昨日に引き続き、ブラットのインタヴューを。今日のパートでは彼がユーロビートをどう捉えているのかが分かると思います。
これまでに制作されてきたユーロビートをどう思われますか。ユーロビートはまあ、様々な異なったシチュエーションに適応する音楽だと言える。ガングロブームのサウンドトラックとか、快適なドライヴィングミュージックにもなるし、パラパラを踊るのにピッタリのビートだし、アニメのバックトラックにも使えるし。ユーロビートは元気いっぱいで、エナジーに満ちている。ファンに届けられる楽曲のクォリティーの高さは言うまでもない。ユーロビートはこちら西洋諸国では、ちょっとBPMが速すぎるし、簡単に作れるように思われているかも知れないんだが、この類の音楽のコンポーズ、プロデュースはそんな容易な仕事ではないんだ。
長年掛けて到達したレベルの高さに保つための努力。これをボクのチーム、ボク自身は非常に真剣に捉えてきた。我々は過去のユーロビート・ムーヴメントによって残されてきたものに拘り続けている・・・エナジーとヴァイタリティー、ユーロビートを素晴らしいものにしているのはそれなんだ。
ユーロビートは昔と比べて大きく変化したと思いますか。ユーロビートの音楽的発展に関しては、もし詳細な音楽的分析をしなけらばならないのだとしたら、ボクとしては真摯に、大きな音楽的変化は無かったと言わなければならないだろう。
ユーロビートには独自の特性、パラメーターがあって、メロディアスだけどアグレッシヴでないといけない。そうでなければ、ユーロビートとは呼べないだろう。
昔と違っているように見えるのは、新しい曲の制作の仕方だね。音は80年代のHI-NRGのような初期のユーロビートとは非常に違っている。
面白いと思うのは、全てがより最適化されていること。例えば、アーティストのディスコグラフィー。メロディアスな曲が得意なアーティストに、アグレッシヴな曲を歌うようには決して要求されないだろう。その逆もまた然り。Nikoに"Yesterday"を、Cherryに"Night of Fire"を歌って欲しいとは思わないよね。
正直言って、ボクが何年も前にユーロビートの世界に踏み込んだ時には、それぞれのアーティストがどんな曲を歌うように望まれてるのか分からなかったから、ちょっと困惑したよ。だから、そのアーティストがメロディアスなものが得意であろうと、アグレッシヴなものが得意であろうと構わずに、どのアーティストにもどんな曲でも歌わせたんだ。昨今では、全てがはっきりした判断基準に従って割り当てられているから、レコード・レーベルの運営もずっとやり易く、面白くなっている。
最近のユーロビート・マーケットをどう思いますか。
他のレーベルをどう思いますか。最近のマーケットはベストなものじゃないけど、長年見てきてこういうことは何回かあった。ユーロビートは過去にそうだったように、きっとまた浮上してくると確信している。生きものには山あり谷ありがつきものだもの。
ちょっと責任を感じているのは、ユーロビートの人気が最高だった時に"Night of Fire"をリリースして、マーケットが停滞期に入ってしまったこと。だからと言って、ボクの曲作りの妨げになるようなものではないし、音楽への情熱は変らないけど。
他のレーベルに関してということだけど、ボクはいつも仲間の仕事や意見を尊重している。彼らとの関係は良好で、競争意識や憎しみや嫉妬心とは無縁のものなんだ。だから自分の作品と他のレーベルの作品を比べて見たことがないんだよ。新しいアイデアを得るために、他のレーベルの曲を聴くことはまず無い。ボクは非常に頭の良い人たちと一緒にワークしていて、自分たちの作品をベストなものにするために、お互いよく相談しあっているんだ。
ユーロビート・マーケットの将来、新しい曲、傾向はどうですか。マーケットの将来と傾向については・・・うーん、何とも言えないね。ユーロビートはもっとヒットする大きな可能性を持っている。ボクがユーロビートに関して一番好きなのは、ファンに伝わるエナジーのレベルの高さなんだ。そしてこれがユーロビートをユニークで"不滅"のものにしているんだと思う。テクノ、ポップ、ロック、ヘヴィ・メタルを初めとして、その他たくさん、ユーロビートには実に様々な要素を付け足すことができる。色んな風にユーロビートを作ることができる。そしてボクが自分の作品の基本にしているのはそれなんだ。ユーロビートが将来どうなっていくかはよく分からないけれど、あまりにもメロディアスすぎたり、ソフトすぎたりするものにはならないことは確かだ。
"Yesterday"などのようなメロディアスな曲は、依然としてユーロビートには非常に重要なもので、日本人アーティストがカバーとして使っている。ユーロビートはその同じ"公式"で再び最高レベルに戻って来るだろう。つまり、アグレッシヴが一般的傾向となる一方で、メロディアスな曲はそれほど人気はないけれど、それでもやはりマーケットを支えて行くことになるだろう。
to be continued...
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